波のエネルギ-
単振動と波のエネルギ-
力学的な波動のエネルギーを考える。単振動の章より、質量$ \ m \ $、角振動数$ \ \omega \ $、振幅$ \ A_m \ $で単振動をしている物体の力学的エネルギー$ \ E \ $は、
\[E=\frac{1}{2}m\omega^2A_m^2\]
と書ける。よって、単位長当たりの質量$ \ \rho \ $のばね上を伝わる正弦波の、単位長当たりのエネルギー$ \ \varepsilon \ $は、
\begin{eqnarray}
\varepsilon
&=&\frac{1}{2}\rho\omega^2A_m^2 \\
&=&2\pi^2\rho f^2A_m^2 \tag{1}
\end{eqnarray}
と書ける。
波の強度
波の強度$ \ I \ $は、波の進行方向に単位時間あたりに流れるエネルギー量で定義されるので、波の速度$ \ v \ $とすると、
\begin{eqnarray}
I
&=&\varepsilon v\\
&=&2\pi^2\rho f^2A_m^2 v \tag{2}
\end{eqnarray}
と書ける。したがって$ \ I \propto A_m^2, f^2 \ $となり、力学的波動の強度は振幅の二乗と周波数の二乗に比例することがわかる。